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Panta rhei

当ブログは管理人、三枝りりおのオリジナル作品を掲載するブログです。

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屋上



涼君と馨君です。二人一緒にいる絵って描き難いです。構図が……。
今回はちょっと手抜きになってしまいました…。

前回に続き、二人の名前の決め方でも話そうかと思います。
『三上涼』は結構すんなり決めました。『三上』は昔書いてた小説の主人公の名前です。
完全に語感です(汗)。イケメンにする事は決めてたので、「目元涼やか」という言葉が浮かんで「涼」にしました。
馨君は悩みました。私は絵を描きながらキャラを決めるのですが、昔の資料を見るとどっかの武将の様な仰々しい名前でした(汗)。
結局、当時『聲(こえ)』という漢字がすごく好きだったので、これに近い漢字を調べ、『馨』という名前にしました。
『結城』は、ちょっと変わった名前で、由緒正しそうな感じと言ったらこれ!と思って決めました。


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PCお絵描き講座!

実は私ペンタブ持ってません。もっと言えばマウスも使っていません。PCでのお絵描きは根気で頑張ってます。今回は私が何を使って絵を描いているかご紹介します。

★使うもの★

白い紙

鉛筆(シャーペン)

ペン

PCもしくはiPhone(スマホ)

①紙に絵を描こう!


 

 紙は何でも構いませんが、なるべく綺麗な白い紙が良いです。裏紙でも良いですが、後ろに何も印刷されてない方がより良いです。鉛筆等で下書きした後、ペンで清書します。この時、なるべく線を繋げましょう。後々の作業が楽になります。

②スキャンしてPCかiPhoneに取り込もう!

 出来上がった紙をスキャンします。スキャナーがあったら一番ですが、ない人はお役立ち!『CamScanner』という無料アプリがあります。このアプリで写真を撮るとスキャナーの様な役割をしてくれます。

←CamScanner

 これで撮った写真をPCかiPhoneで白黒に加工します。ちょっとはっきりしたのがわかるでしょうか?コントラストをいじれるPCソフト(『Photoshop』など)かアプリ(『PS Express』など無料の写真加工アプリ)で線をはっきりさせます。ぬり絵用の絵の様に!

 私はMac使用者なので『プレビュー』というソフトの「カラーを調整」という機能で調整ました。使いやすいのでMac使用者にはオススメ!
 ←プレビュー

③色を塗ろう!(その1 何を使う?)

さあここからは『Photoshop』の出番!簡単に塗れます!

PCないよ!という方もご安心、機能は落ちますが有料の『Photoshop』のアプリがアップルストアとGooglePrayに出ています。『PS Touch』というものです。お金かけたくない人は無料のお絵描きアプリは沢山あるので探してみましょう。『レイヤー』機能があるものがオススメです。
←PS Express

③色を塗ろう!(その2 『選択』という機能)

①、②の行程がここで役立つ!

準備ができたら②の画像をアプリで開きます。『Photoshop』、もしくは『PS Touch』の方は「自動選択」というツールが大変便利です。クリックした部分を自動で選択してくれるので、ちまちま色塗りしなくても良いのです。ツールの中の魔法のステッキみたいなマークの奴です。これで選択したい部分(ここでは肌の部分)を選択し、「ブラシ」で好きな色に塗りましょう。選択部分以外には色がつかないので簡単!

ただし、線が繋がってなかったり、白と黒の境目が曖昧だととうまく選択出来ないことがあるので、線はしっかりつなげましょう。

「自動選択」機能がないアプリを使っている方でも、「選択」機能は便利です。手動でも、ただちまちま塗るより楽に綺麗に出来ます。

④影をつけよう!

マットに大体色づけが終わったら影をつけましょう。「レイヤー」をわけられるなら、影用の「レイヤー」を作りましょう。「選択」機能で塗りたい部分を選択して塗って行くと便利です。どこから光が当たってるのかを考えながら塗ると要領を掴めます。

⑤アレンジしてみよう!

 ここまででお絵描きの行程は終了です。でもこれだけじゃ味気ない!もっとかっこ良くしたい!と思う方は『Photoshop』のいろんな機能を使ってみたりしてもっと華やかにしてみては如何でしょう。

『Photoshop』だけでなく、スマホの写真加工アプリも沢山あります!自分のイメージの言葉で検索して無料アプリを使ってみては如何でしょう。

 どんなアレンジをしたら良いかわからない人は手当り次第に加工の機能を試してみると楽しいです。思いつかない様な加工が出来るときもあります。

こちらの絵は「ブラシ」で花柄をつけ、「グラデーション」機能も使いました。欲しい「ブラシ」はネットで無料ダウンロード出来るものを探してくるのが得策です。

参考になったでしょうか?
マウスもペンタブもなしにPC画面越しに絵を描くのはとても難しいので、ようは繊細な部分は手書きして、色塗りだけPCでしちゃおうという事です。『Photoshop』は高いですが、『PS Touch』は千円で買えるので大してお金をかけずに出来ます。
また、スマホで色塗りする時はタッチペンがあると便利です。良いものはやっぱり高いですが、手作りする方法もネットにあるので探してみるのも良いと思います。
ちなみに私のタッチペンも友人の手作りです。



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くつろぎ



ちょっと色っぽい絵が書きたかった。でも美弥ちゃんでは無理だったので涼君で。
私の大好きな漫画家さんの描かれる男性はとても色っぽいんです。
スーツ着てるのに色っぽいって本当にすごいと思います。別にBLでもないんですがとにかくつやっぽくて憧れてます。今回はそれに触発されました。
でも涼君でやると違和感が…。美弥ヴィジョンです。きっと。
塗りもマットにしてみました。ぶっちゃけ塗る前の方がうまかった様な…。
つくづく塗りのセンスがないです(汗)。
描き方講座では影をつけてありますのでそちらも!


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第四話 Tragedy of table turning(9)


Tragedy of table turning(9)

 馨君が開けると同時に内側からの力で勢い良く扉が開く。転がり出て来たのは……羽淵先輩だ!しかも関節を上手く縛られ、口にはガムテープが貼ってある。

とっさに二人が関係しているのではないかと思い、涼君と美弥さんの方を見ると、二人ともボクと大して変わらない表情をしている。要するに、ドン引きだと言う事だ。

「…うー!…ッ!」

「……百合乃、ちゃん?あ、あ、貴方百合乃ちゃんに何を…?」

「か、馨…いくらなんでもこれはやり過ぎだろ…。犯罪だぞ!」

「黙れ今邪魔したら絶交だ。」

「なっ…!?」

 普段の数倍きつい視線で涼君を見つめる。その目に何かを感じとったのか、涼君はそれ以上何も言わなかった。馨君は目で殺そうとしている羽淵先輩の方へ歩み寄った。

「手荒な真似してすみません羽淵先輩。こうでもしないと貴女大人しく聞いてくれないでしょうから。」

「んーー!うー!!!」

「…彼女が古賀先輩のお願いを聞いて三人を殺そうとした張本人だよ。」

「ど、どういう事なの?百合乃ちゃんが『お使いエンジェルさん』?百合乃ちゃんは腕を刺されたんだよ!私の代わりに!」

「どうだか。刺された現場を見たんですか?羽淵先輩、電話で外に出ないようにと忠告しただけなんですよね?」

 そう言いながら彼女の左の二の腕辺りを掴み上げた。羽淵先輩はビクッと体を強張らせ、みるみる目尻に涙を溜めていく。酷い痛がりようだ。

「ふっぅう!!」

「ここを刺されたんですってねえ?昨日の今日ですからさぞ痛いでしょう。あ、心配しなくても傷口が開かない程度に加減してあげますよ。」

「うわわ、馨くんのSっぷりが全開に…。」

「美弥さんそれどころじゃないよ…。」

 縛り上げられた女生徒の二の腕を掴み上げて不敵に笑う男子生徒。およそ放課後の学校で繰り広げられるべきではない光景だな…。って、現実逃避してる場合じゃない!

「馨君!やり過ぎだよ!!それに腕を刺されたのは事実じゃないか!」

「…その刺され方がおかしいんだよ。この傷、刃を上に向けて刺された傷ですよね?」

「っ…!」

「腹を刺す時に刃を上に向けるって言うのは聞きますけど、ただ襲う時にそんな持ち方するとは思えないんですよ。でも、自分の肩を刺すとなれば、ごく普通の傷になる。」

「ど、どういう事だ…?」

「涼くん、ナイフを利き手で、自分に刃が向くように握ると、逆手に持つ事になるでしょ?そのまま反対側の肩を刺すと、刃が上に向いたまま刺さるって事だよ!」

「貴女は自作自演で古賀先輩の代わりに『お使いエンジェルさん』に襲われたふりをしたんですね。そうして僕達に自分達が無実だと思わせたかったんじゃないですか?」

「……。」

「他にも、岩瀬先輩について調べさせたら、おかしな事がわかったんですよ。岩瀬先輩とその元彼、二人とも相手に呼び出しの手紙を貰っているそうです。しかも、岩瀬先輩の元彼の氷川雅彦先輩は生徒会副会長ですよね。貴女がクラスの子から預かったといえば簡単に渡せるし、その逆に副会長から預かったといって渡しても自然だ。その後は元々上手く行っていなかった二人の事、勝手に怪我をしてくれた。」

「…っ。」

「さらに白川先輩はスパイクを学校に置きっ放しにしていたそうですから、生徒会の仕事で陸上部より遅く残っていてもおかしくない貴女なら靴紐に薬品を塗るのは簡単だ。おそらく白川先輩は貴女がやったことに気付いたみたいですけどね。」

「……。」

「河内先輩とは帰り道が同じだそうですね。シンプルに車道へ突き飛ばしたってとこですか。彼女が一番最初の被害者という事は、怒りが頂点に達して衝動的にやってしまったってとこですか。…どうです?ボクの推理。全て証拠はありませんがね。」

「………。」

 馨君の推理に、羽淵先輩はなにも答えない。そんな彼女にしびれを切らした馨君がまた二の腕を強く握る。羽淵先輩の体が激しくしなる。これじゃ自白を強要する拷問だ。…正直見ていられない。

「ああ、ガムテープのせいで返事が出来なかったんですね。すみません。」

 そう言いながら羽淵先輩の口に貼ってあるガムテープを剥がす。

「…っ!……こんな事してただじゃすまないわよ。結城馨!」

「…まだ白状しない気か……。」

「貴方達も!全員停学になるわよ!早く結城君を止めなさい!比奈は先生を呼んで来るの!」

「え…。」

「ね、ねえ馨くん、まずは縄を解いてからにしてあげようよ。このままじゃひどいよ。」

「却下。…そこまでして古賀先輩を護りたいんですか?大した友情だ。まあ、古賀先輩は貴女のせいで傷ついてますけどね。」

「…ふざけないで。貴方が比奈を追い詰めてるんじゃない!比奈は悪くない!私達になんの恨みがあるのよ!」

「僕は『お使いエンジェルさん』の正体を暴きたいだけですよ。…でも、どうやら貴女は古賀先輩の事となると口を割らなそうですから一つ良い事を教えてあげますね。」

「いい加減にして!今なら学校側には黙って──」

「古賀先輩は貴女の事も呪ってたんですよ。」

「!?」

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第四話 Tragedy of table turning(10)


Tragedy of table turning(10)



 どういう事だ?自分の為にここまでしてくれるような友達を恨む?しかし、馨君の言葉に古賀先輩の顔が真っ青になった。その顔を見て、羽淵先輩の目がみるみる開いていく。

「…ど、どういう事……?ひ、な…?」

「ち、違うの…違うの百合乃ちゃん…。私、は…。」

「『このままじゃ百合乃ちゃんまで』。最初に部室に来た時、貴女はそう言いましたよね。『お使いエンジェルさん』を信じていた貴女なら、呪った三人が不運に見舞われた時点で逆に恐れる必要はない。」

「そ、それは!……まだ『お使いエンジェルさん』を帰して無いから…!」

「なら自分に危害が加わる可能性もある。でも貴女は自分の心配をするそぶりなんて一度も見せませんでしたね。矛盾してませんか?」

「…そ、れ…は…。」

「彼女達を呪ったはいいものの、いざ本当にその願いが叶い始めたら罪悪感に押し潰されそうになった。だから僕達のとこに来たんでしょう?」

「…だ、から……それは…!」

「結城君黙りなさい!!ねえ…比奈?違うよね…?だって、私達…友達だよね?比奈!」

「…っ!や、やめて……結城君!なんで百合乃ちゃんに言っちゃうの…!そんな事言わなくても、知らなくても良い事じゃない!」

「…え……?」

 古賀先輩は何かから逃げる様に目と耳を塞ぎながら馨君に喚き散らす。半ば逆切れ状態に近い。もう自分が何を叫んでいるかもちゃんとわかっていない様子だ。それが全て自白になっているとも知らずに。

「だって!友達って言うならどうして私がいじめられていたの気づいてくれないの!!なんで髪の毛切られた時も、その髪型似合ってるねなんて言えるの!!なにも知らないクセに沢山友達が出来て良かったねなんて言わないでよ!!!」

 もはや悲鳴に近い訴えを終えると、古賀先輩はその場に座り込んですすり泣き始めた。羽淵先輩は、声も出ないと言った様子で、ただ古賀先輩に釘付けになっている。

「いじめられっこの典型だ。……これが古賀先輩の本当の気持ちですよ。彼女には貴女が守るだけの価値は無い。」

 馨君の表情は何処か憐れみを含んでいた。確かに古賀先輩の言い分はただの逆恨みだ。全て他人任せで自分はただ耐えるだけ。ボクも経験している分その気持ちはよくわかる。だけど彼女は手を差し伸べてくれる友達さえ、今失ったんだ。羽淵先輩を見ると、よほどショックだったのか俯いたままぶつぶつと呟いている。馨君の声は届いているのだろうか。

「…でも、友達だとしても、こんな方法で守ろうとするのは間違ってるよ…。」

「羽淵先輩。話してください。そして白川先輩達に謝るべきだ。」

 目の前に跪き、諭す様に話す馨君の言葉に反応して、羽淵先輩が身体を動かす。そしてゆっくりと縄から腕を抜いた。

「!」

「……結城君、人を縛るのは下手ね。暴れたらすぐに抜けたわ。そう、…私が比奈を助ける為、彼女達に怪我を負わせたのよ。」

「……。」

「『お使いエンジェルさん』、あれをやった次の日、教室で比奈が朝早く『あいつらを不幸に…』とお願いしているのを聞いちゃったの。そこで初めていじめの事に気付いたわ。…ふふ、まさか私も恨まれてたなんて…ね…。」

 絡まる縄から器用に身体を引き抜くと、羽淵先輩はゆっくり立ち上がった。前髪で表情が見えず、どんな顔をしているかわからない。興奮状態の彼女がなにを考えているかわからず構えてしまう。

「あんなくだらない遊びでも利用してやればあいつらを苦しめられると思ったわ。白川まゆは選手生命を、岩瀬萌香は学校での居場所を奪ってやれたら良かった。岩瀬が額まで切ってくれたのは嬉しい誤算だったわ。ご自慢の顔に痕が残れば比奈をいじめる余裕もなくなるでしょう?」

「は、羽淵先輩…。もう良いですよ。もう、わかりましたから。」

「でも最も許せなかったのは河内渚。あの女が比奈のいじめの首謀者だったの。あの女が始めなければ比奈はこんな目に遭わなかった。あの女がいなければあとの二人も比奈を率先していじめる事はない。そう思ったら知らずに背中を押していたわ。」

「羽淵先輩!もう良いですって!」

「だけど、そうよね。一番悪いのは比奈がいじめられている事に気付かず助けてあげられなかった私。比奈の心を痛めつけていたのは、私。」

 ナイフだ!彼女はポケットから折り畳みナイフを取り出し、刃を広げた。ボク達に緊張が走る。

「……このナイフで自分を刺したのよ。比奈と私を疑っている貴方から逃れるため。」

「羽──!」

「下がれ!馨!」

 目の前にいた馨君を襲うつもりだと悟った涼君が咄嗟に襟首を掴み後ろに引っ張った。危ない所だった…。

「バカ!!危ないのは僕じゃない!早く先輩を止めろ!!」

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